自動車のバッテリー上りと対処法
2020/01/22
ある日、エンジンを掛けようとしてキーを捻るとスターターが弱々しく回るのみ。一瞬、「あ!バッテリー上り!?」と思ったところで運よくエンジンが掛かった貴方は運が良かったかもしれません。不運にも通勤時間に、バッテリーが上がってしまうと会社に遅刻してしまうかもしれませんね。
車はバッテリーが上がってしまうとセルモーターが回せないのでエンジンが掛けられません。急いでいる時に車を動かせないのは、冷汗ものです。バッテリー上がりを起こさないように日頃から、車の状態を確認して注意するようにしなければいけません。ちょっと寒くなっただけでセルモーターの勢いが弱くなっているようなら、そろそろバッテリーの寿命が近いかもしれません。充電してみても改善されないようなら新品バッテリーに買い替えも考えなくてはいけませんね。
バッテリーの寿命と性能
バッテリーの寿命はだいたい2~3年くらいです。製品によってばらつきが大きく2年にならないでダメになったり、5年使い続けても大丈夫なものまで、個体差がかなりあるようです。
また、車の使い方によってもバッテリーの寿命に差が出てきます。1週間のうち1日か2日くらいしか、近所の買い物に使うような使い方ですとバッテリーが充電されないうちに運転が終わってしまうのでバッテリー上がりの原因にもなってしまいます。毎日、運転されている車のほうが適度にバッテリーが充電されるのでバッテリーには良い環境でしょうね。
車のバッテリーの中には、希硫酸が入っていて気温が低くなると発電する能力が低くなります。新しいバッテリーでも気温が、0℃の時で80%でさらに極寒地で-20℃にも下がるところでは50%の性能に落ちてしまいます。古いバッテリーは、さらに性能が落ちているので上がりやすくなるのです。
ヘッドライトや室内灯のつけっぱなしなどで放電してしまうこともあります。ヘッドライトなら24時間で、室内灯なら40時間でバッテリーが完全に放電してしまいます。車によっては、キーを抜くと全部消灯してしまう車や、ヘッドライトが付きっぱなしの時はアラームが鳴る車もありますが、警報音がならない車もあるので注意が必要です。
バッテリー上がりの対処法
①ブースターケーブルで始動。
バッテリー上りからすぐにでも出発したいときは、救援車のバッテリーからブースターケーブルをつなげて給電するのがよいでしょう。ブースターケーブルは、カー用品店に行けば、1500~4000円くらいで手に入ります。車のトランクに備えておけば急なバッテリー上りでも助けてもらえますね。
赤いコードは、バッテリー端子のプラスにつなぎます。黒いコードはバッテリー端子のマイナスにつなぎます。つなぎ間違えると事故になってしまいますので注意が必要です。
上がってしまったバッテリーが12Vの場合、救援車両も12Vにしましょう。24Vバッテリーは、ディーゼルエンジン用で、ジープやトラックなどに多く使われています。24Vは、12Vのバッテリーを2個つないで使用しています。24Vと12Vバッテリーでは、バッテリーが破裂してしまうので注意が必要です。
②ジャンピングスターターで始動。
最近は、小型のモバイルバッテリーでジャンピングスターター機能つきのすぐれものがあります。スマホやタブレットのほかに、アダブターを接続して車のジャンピングスターターにも使えるものです。事前に充電しておく必要がありますが、ちいさなもので手に持って歩いてもくになりません。付属のケーブルを、上がったバッテリーにつなぎます。赤いケーブルはバッテリーのプラス端子につなぎ黒いケーブルはバッテリーのマイナス端子につなげます。
車のエンジンが、一度でかからないときは一旦止めて1分以上間をおいて再びエンジンをかけましょう。
ジャンピングスターターは、約6000円ほどでカーショップやネットで購入出来ます。
バッテリー充電のためにエンジンが掛かってもすぐには切らず30分くらいは、エンジンを掛けたままにするか運転して上がったバッテリーに充電しましょう。
③ロードサービスに助けてもらう
ブースターケーブルやジャンピングスターターもない時は、JAFや保険会社のロードサービスに来てもらいましょう。契約内容によっては、無料で駆けつけてもらえる場合もあります。通常は、電話受付から1時間ほどでロードサービスがやって来ますが、要請が重なったときなどは救援の電話をかけてもすぐに来てもらえるかどうかは分かりません。すぐにでも出かけたい人には向きませんね。
JAFの入会金は、2000円で会費は4000円です。入会すればバッテリー上りの救援は無料でやってもらえます。また、入会していなくても一般道で約1万3000円で救援に来て貰えます。
バッテリー上りに似ているトラブル
スターターモーターの故障、燃料切れ(ガス欠)、燃料ポンプの故障などが考えられます。いずれも、バッテリー上りに似た症状になります。キーをオンにしてメーターランプや室内灯がつけばバッテリーが弱っているわけではありません。バッテリーを万充電にしたり、新品バッテリーにしても改善されなければバッテリー上りに似ているトラブルかもしれませんね。